about Keith Jarrett and Miles Davis's ensemble

キース・ジャレットの伝記(2020年7月英語版)と、マイルス・デイヴィスの結成したバンドについて、英日対訳で読んでゆきます。でゆきます。

Keith Jarrett伝記(英語版)序曲(pp.5-8)

ジャレットの思いと才能は底無しだ。それが彼の人となりを形成し、音楽を形作って凡百のピアニストから抜きん出る原動力なのである。こういったものは、必ずしも簡単には耳に届くものではない。本当に優れたジャズミュージシャン達とは、それぞれが自分のスタイルを磨き上げることで、自分だけのやり方で不可能と思われることに挑む術をマスターしなければならない。そして、自分らしさを保ちつつも、いつでもサプライズを起こせる状態であることを求められる。キース・ジャレットの最も注目すべき点は、どんなことにも意欲的に取り掛かる旺盛な行動力と、人を魅了する演奏力だ。彼の演奏にはやりすぎ感が全く無い。彼のタッチは、溢れんばかりの音の彩りを生み出す。彼の共演者にとって、彼は耳が肥えた仲間であり、だからこそ彼は刺激を受け、彼も共演者たちに刺激を与える。打楽器奏者のようにピアノを叩いたかと思えば、クロード・ドビュッシーのような音をも紡ぎ出す。セロニアス・モンクのように、鍵盤楽器はおろかどんな楽器でも予想もつかないような音色を、ピアノから聞かせる。彼が演奏をどう始めて展開してゆくのか、そして更に加速してゆくのか、はたまた建築物の基礎石のように聴き手の記憶にスドンと打ち込んで終わらせるか、こういったサプライズには、常に彼のそうした演奏の要素が存在する。 

 

 

キース・ジャレットの人となりを描こうと思うなら、どんな場合でも音楽のこと一本でゆくべし。彼は現役バリバリのミュージシャンであり、理屈をこねず、弟子を引き連れることもせず、うんちくを溜め込むでもなく、煽動家でもエッセイストでもない。彼は完全に事の本質、すなわち、音楽にのめり込んでいるのだ。 

 

これは彼のプライベートエリアが限られていることと結び付きがある。誰もが認めるであろう彼の世界的な知名度とはかけ離れている。キース・ジャレットは地元にしっかりと根を張っている。入居時に築100年だった家屋に、彼は1972年以降ずっと住んでいる。そこは、彼が生まれてから子供時代を過ごしたアレンタウンから5キロと離れていない。ニューヨークは確かに彼の気を惹いたであろう。だが想像に難くない、ガードが固く内気なキース・ジャレットなら熟知していたであろう、ジョン・スタイベックがニューヨークを印象的に描いてみせた言葉がある。「ニューヨーカーが出来るまで」(ニューヨーク・タイムズマガジン掲載記事)によれば、ニューヨークという街は、人の肌の上にとどまらない。毛穴から人の体内に潜り込んでくる。一度ニューヨークに居を構え、そこを住まいとしてしまったら、もう他の街では満足できなくなる。ニューヨークに、自らの一部を吸い取られてしまうようなものだ。 

 

 

ジャレットの頑ななまでの自制心と、音楽への没頭、これらが見て取れるもう一つの要素がある。彼がこれまで舞台や録音スタジオで共にしたミュージシャン達は錚々たるもので、彼自身が50年以上に亘る音楽家としてのキャリアを改めておさらいして、他にもっといないか確認する必要など全く無いほどだ。自身のグループでレコードを出す前に、彼が所属したバンドはたった3つしか無い。アート・ブレイキーの「ジャズ・メッセンジャーズ」、チャールズ・ロイド・カルテット、そしてマイルス・デイヴィスのオープンアンサンブル。「たった3つ」とはいえ、音楽家として自己開拓をする道に並んでいた一里塚としては、なんとも豪勢である。 

 

まずアート・ブレイキー。彼の共演者をリストにまとめれば、それだけで「ジャズ人名辞典」の一丁上がりだ。次にチャールズ・ロイド。アート・ブレイキーとは全くの畑違いだが、なにしろ彼は「ナウい」ので、キース・ジャレットにとっては2人共大切な存在だ。若者達がだんだんロックに傾倒していた時代、彼らに受け入れられた最初のジャズミュージシャンは、事実上チャールズ・ロイドだと言ってよい。最後にマイルス・デイヴィス。彼は才能ある若手に対し門戸を開いていた。マイルス・デイヴィスがしたことは、音楽の開拓か、それとも音楽の転覆か、それは意見が簡単に擦り合うものではない。モード・ジャズにしろジャズ・ロックにしろ、彼以外にも先駆者と目される人物は存在する。だが、フリージャズ(彼はこれを一過性の悪夢として受け流した)を除いては、マイルス・デイヴィスは1945年以降ジャズのあらゆるスタイルにおいて、後世の道標として彼の業績を残した。 

 

マイルス・デイヴィスが率いた様々なバンドは、ジャズ大学なんてものがあるとするなら、そこのゼミのようだ、などと揶揄された。だが、その大学のゼミで何をそろって学んでいたのかを、マイルス・デイヴィスと共演した数多くのピアノ奏者達を見ても、さっぱり見えてこない。見える鍵が一つある。ギター奏者のマイク・スターンの言葉だ。ギター演奏の最も至難の業とされるのが「息継ぎ」。別の言い方をすると、「音楽に息継ぎをする間を与える」こと。これこそが、彼がマイルス・デイヴィスから学んだことである。多くの他のミュージシャンたちは口を揃えて言い伝える:マイルス・デイヴィスは人を導く「教師」ではなく、人を自学自習できるよう後押しする「世話役」だ。2つ3つとネタが供され、2つ3つと打ち合わせが済めば、あとは各奏者におまかせ。マイルス・デイヴィスならではの、「イっちゃってる」位の自信、佇まい、共演者の音楽性に対する信頼、いずれもが、素晴らしい演奏をする上で効果的だった。予めガチガチに演奏コンセプトを作り上げ、事故があっても予防対策は万全にするというやり方より、よほど効果があった 

 

 

ブレイキーにしろ、ロイドにしろ、デイヴィスにしろ、ジャレットが彼らとレコーディングに取り組み始めたばかりの頃の音源を聴いてみると、誰もが思うことがある。それは、彼がその時点で、既に3人それぞれから多くを学び、同時にそれをしっかりフィードバックしているということ。だがその後この3人の巨匠達と共演を続けても、後に彼自身が率いたバンドの録音と比べると、大してスタイルがしっかりしてきたわけでもなく、また、達成したものも増えていない、というのが聴く人の印象である。ところがどっこい、彼はピアノの弾き方と共演者の聴き方について、必要なルーチンを着々と身につけていたようである。ジャレットは早熟であったが、その後の自己開拓を止めず、自分の判断基準を他人のそれよりも単純に信じ込んでいた。ジャズミュージシャンとして、ソロ活動以外では、ジャレットが好むのはデュオ、トリオ、カルテットと言った小さな編成だ。大編成の中に居る彼の姿は想像し難しい。唯一の録音は彼が16歳の時に遡る。ドン・ジャコビー指揮のカレッジ・オールスターズだ。この時彼は、バークリー音楽大学のピアノ学生を代表して参加している。あながち間違いとも言えない見方だが、彼は引きこもりの気がある一方で、時々その引きこもっている場所を抜け出しては、国際的な舞台で、引きこもりとはとても思えないような腕前を披露している。これがまた、彼に救いの神が如きオーラを与えるのだ。ところが彼は内気で無愛想ですらあることから、多くの信者を引き連れる「教祖様」には、なれるはずもない運命だったのだ 

 

 

同様に、彼の持ちネタは、たった3つ。スタンダート、自作、それから一人で演奏する時のインプロヴァイゼーションである。これにクラシック音楽が加わる。レパートリーはバッハから現代音楽までこなす。キース・ジャレットの音楽に対するアプローチは、驚くほど一本筋を通しており、時に自己否定に陥ることもある。スイスのローザンヌでソロ演奏会を開いたときのこと。本番中、舞台前方までツカツカと歩いて来たかと思ったら、観客に向かって、今日のところはここで演奏をやめるから、あとは誰かやりたい方ヨロシク、などと言ってのけたのだ。彼からインスピレーションがなくなってしまい、抜け殻になってしまったから、ということである。そんな事を言っても、彼ほど音楽に全集中する者が居るわけがないのであり、ジャレットの演奏を聴きに行く人は、こうした彼の立居振舞に用心する必要がある。 

 

ジャズ音楽におけるピアノとクラシック音楽におけるピアノには、それぞれ異なる音楽の考え方がある。ジャズ音楽では、ピアノを万能の楽器と称する奏者は一人もいない。ジャズ音楽では、しばしばピアノは制限があることを露呈している。この楽器は奏者にとっては、体の一部とは到底言えず、音も特徴がなさすぎる。ピアノに関する用語とは真逆の言い方だが、文字通り「触れ合うことの出来ない」たぐいのもの、というわけである。アフリカ系アメリカ人が生んだこのジャズという音楽において、重要な役割となる音色やニュアンスといった概念が求めるものを満たすことは、基本的に不可能だった。なぜキース・ジャレットは演奏中おとなしく椅子に座っていられないのか、なぜ見ているこちらがハラハラするくらいピアノの鍵盤に腕を強くブチ込もうとするのか、なぜ彼がジャズを演奏する時は血に飢えた戦士のように振る舞うのか、お考えいただければ答えがわかる。彼はそうやってピアノで、ブルースギターのように呻くようなサウンドを生み出そうというのだ。奏者が何もしなければ、ピアノはひとりでにブルーノートを鳴らし始めることはない。奏者が絞り出さねばならないのだ。仮に自らがケンタウルスのようにピアノと合体しても、である。「合体」したことで名声を博したキース・ジャレットであるが、これを神業などと思ってはいけない。頭脳の手柄であり、手柄とは努力のことだ。敏腕ジャーナリストでありジャズに関する文献を手掛けるピーター・リューディが、キース・ジャレットのことを天才と呼ぶ理由の一つがこれだ。そしてこの本も天才の偉業について、これから見てゆく。

Keith Jarrett伝記(英語版)序曲(pp.3-5)

キース・ジャレットが生まれたのは、こうして世界が「これ以上落ちることのないところまで落ちた」1945年5月8日、ペンシルベニア州の小さな工場(こうば)の街・アレンタウンで生まれた。彼がこの記念すべき日に生まれたことは、何やら運命に逆らえない感じがする。まるで彼がこの世に生を受けたとんでもなく記念すべき日を、その後のキャリアの出発点として揺るぎないものにする、と言わんばかりではないか。第二次世界大戦のヨーロッパ戦線終結の日であり、この日は、古い世界秩序と新しい世界秩序の境目となった。言い換えれば、アメリカはヨーロッパへと凱旋し、ヨーロッパは新世界・アメリカを手放して瓦解した、その境目となったと言えよう。この「欧」と「米」の橋渡しとしての姿が、彼の生きざまとそこから生まれた作品の中に、容易に見て取れる。 

 

ヨーロッパとアメリカ、それぞれの土地での振舞い方の違いを前にしても、しっかりと耳を傾けて賢く反応する。両方の土地でのモノの見方と文化を持つ人物の代表者として、ヨーロッパとアメリカ、どちらで生活を送ってもしっくり馴染める。彼のようなアーティストは、そう多くはない。出身地・アレンタウンは、フィラデルフィアの北80キロ(50マイル)、ニューヨーク市の西140キロあまり(90マイル)。彼の生まれた家族は、「旧大陸」というものをしっかりと抱いていた。片方の祖父母がヨーロッパからの移民で、渡米後も時折、旧・オーストリア・ハンガリー帝国内の言語の幾つかを日常使っていた。 

 

キース・ジャレットは、音楽活動に取り組み始めた頃から、アーティストとして明らかにヨーロッパのモノの見方を持って今日に至る。だが、彼の家族背景、彼自身のヨーロッパ音楽に対する嗜好、それ自体は、成功したジャズミュージシャンである彼が「旧大陸」で様々なものが発展してゆく様を注視し、そして自らのルーツを探求した理由としては、十分とは言えない。この「注視」と「探求」に影響を与え、大西洋をこえてゆこうと思わせたのは、他ならぬヨーロッパ自体の発展そのものだったのだ。第二次大戦後、明らかに焦土と化したヨーロッパ大陸を、アメリカ文化は情熱的に席巻した。だが戦後20年もの間に、ヨーロッパの人々はこの新しい文化をしっかり受け止め、自らの美的尺度と融合させ、ジャズの本場との違いを地ならしできるまでに至った。キース・ジャレットにとってさえも、ヨーロッパのジャズがアメリカの支配から開放され、隅々まで広がっていったからこそ、彼の芸術的表現と音楽家としての地位について、細かく立体的ににその姿を描いてゆく上で、ヨーロッパというものを彼の中に取り込むことが、難なく出来たといえよう。そうでなければ、「その姿を描く」ことは困難であったはずである。 

  

ジャレットの膨大なレコーディングの実績の大半は、正統派のヨーロッパ音楽に敬意を表して作られている。彼は長きに亘り、いわゆる「アメリカン・カルテット」と共に、「ヨーロピアン・カルテット」を率いていた。1971年からは、彼の重要なレコーディングはミュンヘンのレコード会社であるECMからリリースされている。ジャレットはヨーロッパの嗜好を受け入れることもできるのである。例えば、彼の唯一の正式な伝記執筆者として今日まで目されている、イアン・カーは、イギリス出身である。多くのことに批判的なジャレットだが、彼が受け入れる唯一のジャズに関する本は、イギリス人が書いたものだ。ジェフ・ダイヤーの「バット・ビューティフル」といって、フィクションと実話を見事に織り交ぜた逸品である。以上の話は筋が通っており、キース・ジャレットの人物像を描くとしたら、アメリカ人で、ヨーロッパに自ら望んだ多くの縁を持つ人、という具合でよろしかろう。 

 

だがキース・ジャレットヨーロッパに向けた好意的な眼差しはあくまでも彼自身の美的価値観則るものでしかないはずだ。双方向的に、ヨーロッパとアメリカ両方のジャズ・ミュージシャン達が、お互いに持っているものを交換しあうには、ヨーロッパ出身の名手達:ヤン・ガルバレク、アルベルト・マンゲルスドルフ、デイヴ・ホランドジョン・マクラフリンケニー・ホイーラー、あるいはトーマス・スタンコといった面々が、舞台に立つ必要があった。フェスにしても、ベルリン、デン・ハーグモントルー、アンティーブといった場所でぶち上げる必要があった。ドナウエッシンゲンのような数々の権威ある前衛音楽の会合は、ジャズにもその門戸を開ける必要があった。レコードレーベルも、MPS、ECM、あるいはFMPといったところを設立する必要があった。プロデューサーにしても、エンジニアにしても、マンフレート・アイヒャーやエリック・コングスハウクくらいの腕のたつ人材が現れる必要があった。グラーツダルムシュタットの研究所やアーネムだのアムステルダムだのといったオランダ各都市の教育機関を開設する必要があった。 

 

ヨーロッパで興ったこれら全てが、少なくともある一定期間、キース・ジャレットのようなアーティスト達にとってはヨーロッパとのつながりを感じるために、あるいはアメリカ人ジャズミュージシャン達にとってはヨーロッパが自分達を歓迎してくれていることを知るために、必要があった。にもかかわらず、バリトンサックス奏者のエッケハルト・ヨストが歯に衣着せぬ物言いで、両者の社会文化的な違いを分析した結果によると、「アメリカにはジャズ音楽がある。だがヨーロッパにはそれを聞くにふさわしい耳がある」。多くのアメリカ人達が感心するのは、ヨーロッパの人々のジャズ音楽の聴き方だ。しっかりと耳を傾け、決して「ごちそう居並ぶ中の付け合せ」扱いなどしないのである。 

 

セシル・テイラーといえば、不遇の時代が長く続いたことがあるピアノ奏者である。当時の彼の音楽は、「アメリカンエンターテイメント」の求めるものに相容れなかったのだ。この事実は、例えば、アメリカ国内のクラブ(老舗と呼ばれるものでさえも)において、生演奏をする時、実際には店のフロアスタッフ達によって切り盛りされていたことを、ポツポツと物語る要因である。インプロヴァイズの長さは店で出すドリンク一杯を飲み干すくらいにする。演奏の音量はレストランで魚のヒレの煮込み料理を食べながら歓談できるくらいにする。こんな条件下では、セシル・テイラーの音楽は相容れずはずもない。耳にきつい演奏の圧、音が激しくぶつかる和音、そして信じがたいほどに濃密な音楽の作り込み方、これが彼の音楽だ。テイラーと共演したベース奏者の1人であるブエル・ネイドリンガーによれば、彼らの演奏は頻繁にクラブのオーナーの抵抗に遭ったという。前衛音楽の急先鋒であるテイラーが本番を続けるのを阻止しようとする様を、次のように物語る「私達はよく、ラジオの本番中に出されるような、演奏中止の合図を食らったものだった。掌を下に向けて、首元を横切らせて「カット!ストップ!今すぐやめろ!」の合図だ。だが、ハイそうですか、とはいかないものだ。仮にクラシック音楽の大御所のイーゴル・ストラヴィンスキーが、同じ店に座って作曲のペンを走らせていたとして、「ストップだ、イーゴル!ウィスキーの注文が来なくなるだろうが!」なんて、彼に対して言うわけがないだろう。それと同じ。」セシル・テイラーは演奏しながら音楽を紡ぎ出す。これは全てのジャズミュージシャン達と同じ。彼らのインプロヴァイズとは、現代音楽の作曲家がやる「チャンス・オペレーション」と同じである。 

 

だが客観的にどの角度から見ても、このような判断の仕方では、別の側面を説明しきれない。アメリカには昔からずっと、良心に基づく開拓精神を大いに歓迎しようとする姿勢がある。ひっきりなしに移民がやってくるこの大陸には、芸術活動における新しい取り組みに対しては、オープンな姿勢を示す長い伝統がある。この伝統は、18世紀中頃にまでも遡ることができる。この頃、世界に誇る天才政治家であるベンジャミン・フランクリンが、自身が草稿に携わった「独立宣言」よろしく、弦楽四重奏曲を作曲している。多くの典型的なアメリカ人アーティスト達が、「一匹狼」、つまり「変人」「無印の迷い牛馬」「親なしの子牛」「はぐれ者」「よそ者」と同義語とされる言葉で評されるのには、確たる理由がある。これら同義こそがそのヒントだ。これによって明らかになるのが、「一匹狼」という言葉が初めて取り沙汰された頃の、時代背景とものの考え方である。当時、アメリカ人達は、手つかずの自然を、彼らのふるさとへと変えていった。西部への「扉が開いた」時代である。開拓民達は不安を抱えつつもよく働き、家畜達とともにあった。だが同時に、彼らは大地を駆けてゆく牛の群れに畏敬の念すら抱き、牛達の中に、自分達の「無限の自由がほしい」という思いを見出したのだ。チャールズ・アイヴスやカール・ラッグルズといった作曲家の音楽の中に見られる「原始的」「無垢」と19世紀の間みなされた精神は、後に見直され、「見かけは気さく、中身は複雑」と評されることのある、彼らの自信に満ちた音楽哲学のあらわれと定義づけられた。 

  

こうした音楽の反逆者達に対し、キース・ジャレットはこれまで心を寄せ続け、楽壇の古い教義と老いぼれ共の学識を嘲笑う多くのアーティストたちの作品を、キース・ジャレットはこれまで研究し続けている。これは偶然でもなんでも無いことだ。こういった人物達は、音楽的に高尚かつ手の混んだ仕事には目もくれず(訳注:音楽的に下卑た単純な仕事とはかけ離れた取り組みをするということは全く無く)、悪名高いほどに一般社会規範を守らず、歴史的にも予想外で、自分達が得意とする分野があったとしてもその枠に収まらず、楽壇から追い出された挙げ句、なんと20世紀の音楽シーンを作る最も驚くべき革新的人材となってしまったのだ。彼らは自由を求めるその過程で、音楽の研究にとどまらず、哲学者、理論家、文学者、異端の教育者、台本作家、喜劇役者、偶像破壊者、更には実験を重んじる科学者が取り組むような分野にまで手を出した。

Keith Jarrett 伝記(英語版)序曲(pp.1-3)

序曲:「天才」の所以…1945年・欧米 

 

ルフレート・カントロヴィッチは、ニューヨークに亡命中、ドイツ語で日記にこうしたためている。「Es ist gut, heute allein zu sein(今日は独りがいいな)」。日付は1945年5月8日カントロヴィチは更に続ける「もう過去の話だ。この12年間、1000年も続いた犯罪行為も、ここに極まれリ、だ。むこう(ドイツ)の様子を思い描こうとする。でもどれもが無数の現実の前には、チャチな描写でしかなかった。深く考えるのが怖い。ベートーヴェンの5番なんか放送しているやつが居るのか。勝者の讃歌のつもりか?勝者なんかない。あるのは敗者のみだ。この戦争が終わって、これから浮き彫りになるだろう。」 

 

「無数の現実」という言葉は、数年後、別の物書きが使うことになる。場所はヨーロッパ。すでに過去の面影のない大陸だった。その物書きは、後に彼の記念碑的な作品となる「文学のモザイク」を仕上げるべく、散見する人々の記憶や証言を集めていた。歴史に残る目撃証言、無味乾燥な外交辞令、人知れず発せられた告白、歪められた事実、公式に説明されたこと、あるいは、全てに蓋がされてしまう前にしたためられた、非公式な調査結果や、なぐり書きのメモ。ヴァルター・ケンポフスキーの「Echolot」(直訳:音響深測機器)は超大作である。歴史的な瞬間を迎えていた当時の時代の空気感を集めたもので、時代を生き延びた魂が、数千ページに及ぶ紙面に深く刻まれている。 

 

1945年5月8日時点では、暗雲は未だ吹き飛ばされ尽くしたとはいっていなかった。だが、当時の人々の振る舞いや発言から、古い時代のコンセプトは崩れつつあると、多くの人々が感じていた。その時とうとう明らかになったことだが、ヨーロッパのあらゆる「力」の数々は、もはやアメリカ抜きには新たな出発は成し得なかった。それは文化についても同じこと。この日、ヨーロッパによるヘゲモニー(覇権)は、終わりを告げた。ポール・ヴァレリーの思い切った発言に見られるように、「ヨーロッパは、その役目を終えた」。 

  

アメリカ文化なるものは、既に存在が確立して久しくなかったか?ジャズは既に20世紀の娯楽音楽として、「新世界」たるアメリカのクラシック音楽のように、斜陽のヨーロッパにとって見えない壁として立ちはだかった存在ではなかったのか?ラグタイム音楽を演奏するピアノ奏者達は、無数のリズムの変化を自分達の音楽に取り込み、そうすることで、20世紀の幕開けに際し研ぎ澄まされた感性を築いたのではなかったか?彼らは自分達の時代が軽快に進むことを望んだのであり、遠慮がちに歩みをすすめようなどと思ってはいなかった。ラグタイムとは、訳してみれば「引き裂かれた拍子」ととなる。そのリズムは、ヨーロッパ人の言う拍子感に対し、アフリカ系アメリカ人が初めて抵抗を示したものであり、整然と行進するその両足に向かって、足を絡ませようと棒を放り投げるようなことだった。シンコペーションは、何かにつけて音楽に盛り込まれるようになり、やがてシンコペーションのかかっていない音楽は演奏したくないと言わんばかりになった。従来の演奏技法や表現に新たなひねりを加える演奏家達が、大いにもてはやされるようになった。 

 

多くのヨーロッパのアーティスト達が、活気が失われたことに苦しみ、これまでの美的感覚を刷新することでこれを乗り切りたいと願っていた。20世紀の前半、そしてその後も長く、音楽だけでなく芸術全体が、四角四面に4拍子を刻むようなものからの決別対しては、これを健全な動きであるとする評価が相次いだ。ドビュッシーはこのトレンドの口火を切って、アフリカ系アメリカ人のダンスを取り入れたスタイルの音楽を引っさげ、ラベルがこれにジャズのブルースを取り入れたもので続き、更にはミヨーが独自のスタイルを確立するに至る。絵画ではピカビアが1913年に描いた2枚のキュビズム画「Chansons negre」。1927年~1928年に「警世の画家」オットー・ディックスが当時の社会を揶揄して描いた「シティ:トリプティック」。モンドリアンが1942年に描いた「ブロードウェイ・ブギウギ」。そしてマティスが1947年に描いた一連のシルエット画「ジャズ」。そしてジャン・コクトーエリック・サティ、ジョージ・グロスマルセル・カルネルイ・マルジャン=リュック・ゴダールボリス・ヴィアン、フリオ・コルタサル、そしてペーター・リュームコルフといった面々は皆、ジャズのリズムに感化されたアーティスト達である。1918年にストラヴィンスキーが作曲した「ラグタイム」の初版楽譜は、拍子をパブロ・ピカソが一筆書きのイラストを添え、後にレオニード・マシーンが振り付けをつけた。ジャズがついに芸術として世に受け入れられたことは明白だった。歴史家のエリック・ホブズボームが指摘するように、ヨーロッパがこの音楽に魅了された理由は、これが完全にアメリカ的であるからだ。「ジャズ=今」であり、金銀のメッキがまばゆく輝く楽器によるバンドと、ボディがまばゆく輝くヘンリー・フオードの乗用車と、いずれもアメリカからやって来たのだ。 

 

ジャズは大戦前からヨーロッパで知られていた。1945年5月8日大戦に幕が下りてから以降の日々、その巨大なサウンドは全てを蹴散らすのに十分であった。 

 

ジャズは20世紀の音楽を牽引するスタイルとして、ヨーロッパの隅々まで受け入れられた。フランスでは、自国の実存主義の「ひとつまみ」が加わり、当時の心躍る「パルファム・スペシアル」(とっておきの香水)となった。 

 

フランス以外のヨーロッパ諸国には、戦後の全く新しい「人として生きる気風」を発信することは不可能であったと思われる。クロード・ルテールのクラリネットや、後進のビル・コールマンのトランペット、そしてジェームス・ムーディサクソフォンサウンドは、サン・ブノワ通りやフォブール・サントノレ通りといった所のクラブやコンサートホールからばかりでなく、同じく市内のユシェット通り或いカーン通りといった繁華街の地下に降りた店からも聞こえてきた。サン・ジェルマン大通りにあるカフェ・ド・フロールやカフェ・ドゥ・マゴといった名店からは、シモーヌ・ド・ボーヴォワールアルベール・カミュとが意見をたたかわす声が聞こえてきた。実存主義者達にとっては、自らの作品を歌ってくれる歌手であり、本質的には官能的な存在であるジュリエット・グレコが人々に届けた作品の作り主は、ジャン・コクトーレーモン・クノー、それからカミーユ・ブリーンといった面々も並ぶ。ジャック・プレヴェールが作詞を手掛けた「枯葉」が、ジュリエット・グレコの燃えるような真っ赤な唇から奏でられた時、「遅ればせながら真打登場」とばかりに世を席巻し、フランソワ・モーリアック曰く「戦後の時代を表現した極め付き」となった。 

 

アメリカ人は、自分達の音楽をヨーロッパが何故ここまで魅力的に感じたか、そのワケを十分理解できていた。自分達は今更ジャズに対する聴き方を変える必要はなかった。なにせこの音の文化に励まされ、銃を取って戦い、そして勝利したのだ。気鋭の劇作家であるアーサー・ミラーに言わせれば、第二次大戦後の時代を例えるなら、鉄の扉を体全体で押し開けようとしていたら、突如内側に扉が開いたようなものだ、という。宇宙船か何かに乗って、無重力空間をスイスイと航行するかのように、上下左右の感覚がまったくない感じだとのこと。ほどなく、底なし能天気の本国には、社会監視活動が再登場する。だがいずれにせよ、ほんの僅かではあったものの、歴史的な瞬間だった。人々を一つの方向に向かわせる強制力のない時間であった。「気づけば、心躍る、人として基本に返った空気感だった。其の空気に、私達は無邪気な小動物のように耳をそばだて香りを感じ取ろうとしていた。」 

 

キース・ジャレットが生まれたのは、こうして世界が「これ以上落ちることのないところまで落ちた」1945年5月8日、ペンシルベニア州の小さな工場(こうば)の街・アレンタウンで生まれた。彼がこの記念すべき日に生まれたことは、何やら運命に逆らえない感じがする。まるで彼がこの世に生を受けたとんでもなく記念すべき日を、その後のキャリアの出発点として揺るぎないものにする、と言わんばかりではないか。第二次世界大戦のヨーロッパ戦線終結の日であり、この日は、古い世界秩序と新しい世界秩序の境目となった。言い換えれば、アメリカはヨーロッパへと凱旋し、ヨーロッパは新世界・アメリカを手放して瓦解した、その境目となったと言えよう。この「欧」と「米」の橋渡しとしての姿が、彼の生きざまとそこから生まれた作品の中に、容易に見て取れる。

Keith Jarrett 伝記(英語版)謝辞

Acknowledgements 

謝辞 

 

I would like once more to take this opportunity to express my thanks to the publisher Rowohlt Berlin, to Manfred Eicher and the entire ECM team, as well as to Wolfram Knauer of the Jazz-Institut, Darmstadt, who have contributed to the realization of this biography in many different ways. Writing is also made easier when the writer feels comfortable with his publisher and receives support from those in close contact with the person whose life and work are the central theme of the book. 

ベルリンのRowohlt社、およびマンフレート・アイヒャー様とECMレコード社御一同様、そして今回各多方面から本伝記出版の実現にお力をいただきました、ダルムシュタット・ジャズ研究所のウォルフラム・クナウアー様に、改めましてこの機会に御礼申し上げます。また、今回執筆がスムーズに進みましたことは、筆者が出版社様ならびに、今回は特に登場人物の生活や業績にかかることから、その人物と親しい方のお力添えをいただけたことで、後顧の憂い無き環境に恵まれたことによります。 

 

In addition, the present, substantially extended, English edition of this biography benefited from two extraordinary strokes of good fortune which no author would usually reckon with. After reading the German edition, Chris Jarrett, the youngest of Keith's four brothers ― who had also shared important information about the origins of the Jarrett family for the original publication, has been living in Germany since 1985 and speaks excellent German ― spontaneously offered to translate this biography of his brother into English. One can only describe his engagement as double luck. On the one hand, he is, of course, well-informed about the life of his brother. On the other hand (and this is even more significant for this book), he is an expert in musical matters. As a pianist, composer and organist, his command of the musical terminology and the vocabulary needed to translate texts about musical processes not necessarily easy for a translator to comprehend, can be seen as a great asset to this edition.   

更に今回の本伝記の英語版は、オリジナルのドイツ語版よりも内容が豊富になりましたが恐らくどんな作家も予想し得ないでありましょう、2つの大きな幸運に恵まれたからなのです。クリス・ジャレットさんはキースに4人いる兄弟の末の方で、この方には既にオリジナル版執筆に際してジャレット家の起源に係る重要な情報をシェアさせて頂いていたのですが、1985年以来ドイツにお住まいで、ドイツ語も堪能。今回ドイツ語版を読んでくださった後、お兄様のためにと、英語版作成のお申し出をくださったのです。クリスさんの今回のお申し出は、二重の幸運です。一つは、言うまでもなく、クリスさんがお兄様のこれまでの人生の歩みについて精通されておられること。もう一つは(そしてこれこそが肝ですが)、クリスさんが専門の音楽家でいらっしゃることです。通常翻訳家にとっては容易にとは行かない、音楽制作にかかる専門用語・語彙の翻訳について、クリスさんがピアニスト、作曲家、そしてオルガニストであることが、本書にとってこれ以上無い戦力となっていることが、本書をお読みいただきますとよく分かります。 

 

Beyond this, I am extremely thankful for Alyn Shipton's work as editor. As a renowned jazz-writer and alert editor with many years  of experience, he (and this should not be taken for granted) has contributed significantly towards achieving the best possible presentation of this book in terms of both form and content. 

更に私が心から感謝申し上げたいのが、編集の労をとってくださった、アリン・シプトンさんです。経験豊富な名ジャズライターであり、「鷹の目」をもつ編集者でもあります。アリンさんのお力添えにより、本書が文章表現・内容ともにベストを尽くした形で日の目を見ることになったことは、まさに望外の喜びというほかありません。 

Keith Jarrett 伝記(英語版) まえがき

まえがき 

 

世の中、フレンドリーに接してくれるアーティストというのは、あまり多くない。勿論、居るには居る。辛抱強い彼らは、我々に進んで丁重に接し、こちらの「しようもない」質問に知的に答えてくれる。そうやって彼らの作品や能力に光を当てそれが出来上がってゆくプロセスを見せてくれるのだ。時には、ミューズ(音楽の神様)がなかなか微笑んでくれずに、自信喪失になりかけた、そんな苦しかった頃のことをじっくり語ってくれることもある。    

  

そんな彼らより数で勝るのは疑い深いアーティスト達だ。彼らが不信感を抱くのは、自分の「生きざま」と「成果」を一緒くたに見なすヤツ、そして「成果」にはあまり興味を示さず、クリエイティブアーティストとしての「生きざま」の上面をつついて、そこにばかり集中砲火を浴びせた挙げ句、作り話や中傷としての噂を撒き散らす、そういうヤツ。ピアノ奏者のアルフレッド・ブレンデルがかつて言っていた。アーティストの世界を語る逸話には、十分気をつけろ。逸話から本質をつかもうなど、星をみる人が土星の輪を見て土星の全てを理解した気になっているのと同じだ。 

  

それから次は怒れるアーティスト達だ彼らは自分の「成果」が他人を通して発信されることを、一切拒否する。それは、彼らにとっては知的財産の強奪でしかないからだ。これが多く見られるのがジャズだ。こうした自己防衛のオーラ全開な連中の代表格が、トランペット奏者のフレディ・ケッパードだ。彼はジャズというジャンルの確立者であり、今なお代表格である。1916年、彼は自分の演奏を録音してみないかというオファーを蹴っ飛ばした。もし受けていれば、彼こそが史上初のレコードをリリースしたジャズミュージシャンになるはずだった。自分の音楽を他人に演奏されたくない。たとえ一度きりでも、ましてや繰り返しなどもってのほか。そんなことをしたら、自分の演奏が研究されマネされてしまう。それが理由だった。白人が牛耳る時代を過ごしたアフリカ系アメリカ人演奏家にとっては、「マネ」とは、「搾取」のキレイゴトだったのだ。そのわずか1年後、史上初のジャズのレコードがリリースされる。「オリジナル・デキシーランド・ジャズバンド」といって、全員白人の楽団だった。 

 

そして最後に、ラジカルな(極端に走る)アーティスト達だ。彼らの信念はこうだ。音楽は最も閉鎖的な芸術で、音楽以外の手段でガタガタ言われる筋合いはない。現代のオープン・マインドな連中でさえ、音楽のプロセスを知るのは理屈でなくハートだ、と信じる傾向にある。アルベルト・シュバイツァーがバッハの音楽について触れた言葉「クダラナイ言葉は全て黙らせてくれ。今こそ、彼の楽曲を通してのみ、彼に語っていただこうではないか」。音楽の批評をする語彙に限界を悟っている人間(演奏する側も、聞く側も、当然書く側も)なら、シュバイツァーのこの言葉は、ラジカル(根音)だけに通奏低音のように頭に鳴り続けている。 

  

なぜこんなにも、キース・ジャレットに関する文献が少ないのか?それは彼のこんな信条に答えがあるのが分かる。現在のところ世界一の影響力とオリジナリティを誇るピアノ奏者の一人である彼は、極端に口数が少ない男になってしまっている。ポール・ヒンデミットがバッハのことを「禁欲的で寡黙な人」と評しているが、キース・ジャレットはそれを地で行っている。ジャレットの音楽にコメントをつけようとする者は、全員、基本的に彼の意に逆らってのことである。もしキース・ジャレットが自ら決定できるよう自分でもってゆけていたら、この本が世間に出ることは、多分なかっただろう。 

  

2014年1月14日、ニューヨーク市リンカーン・センターで、キース・ジャレットは、アメリカのジャズ・ミュージシャンにとって最高の栄誉「ジャズの殿堂」入りの式典に、サクソフォン奏者のアンソニー・ブラックストーン、ベース奏者のリチャード・デイヴィス、そして音楽教育家のジェイミー・エーバーソルドらとともに臨んだ。彼は短い感謝のスピーチの中で、こんな話をした。音楽は言葉では語れない。音楽は音楽でしかない。一聴同じように聞こえる言葉、あるいはワケの分からない思考回路、こういったものは実際の所、斜に構えて物質的に物事を見ようという根性の上に立っているもので、楽譜の書き方を説明するのが関の山、音楽の本質など語れない。 

  

私が初めてキース・ジャレットの音楽と出会ったのが1960年代。この頃彼はチャールズ・ロイド・カルテットのメンバーだった。彼と個人的に知り合いになれたのは、当時プロデューサーだったマンフレート・アイヒャーのおかげで、ニュージャージー州オックスフォードの彼の自宅で話をする機会が持てた。彼の伝記を書きたいという思いは、彼の興味と好意を引き出せた。我々の意思疎通が突然絶たれたキッカケは、私自身の言葉だった。数々の単独コンサートをこなしてきた彼は、ある公開イベントに臨んだ。この時、我々は彼が出演した「ケルン・コンサート」について話し合ったのだが、これが妙な展開になる。このコンサートを私は、彼の最高の業績の一つと評したことで、彼の嫌悪心に火がついてしまったのだ。 

 

この事件について、話の筋が通る要素が一つある。それはジャズ・ミュージシャンにありがちなことである。彼らは「金儲け」のレッテルを貼られることを、何より恐れる。美的な称賛を金で買ったと思われると、全ての数値化されてしまう成功にも何かしら結び付けられる。こういったアーティスト達は多くの人々に認知されたいと願うあまり、金儲けと暴露されることに一種のアレルギー反応を示す。1975年のケルン・コンサートについては(これがきっかけとなり、彼はそれまでの狭くて少ない客層からより大きな世界へと一歩踏み出したのだ)、キースはジレンマに陥っていた。本レコードはジャズの歴史上最も広範囲のファン層を獲得した。だがこの時彼が使用したピアノは状態が悪く、奏者である彼の音楽的潜在能力が発揮されるのを、著しく阻害してしまっていた。たとえ人々がこぞって称賛しても、キース・ジャレットのような完璧主義者にしてみれば、成功などと絶対に評価してはならないものだった 

  

だが我々の意思疎通が終わったことで、新たな可能性がいくつか開けている。当然のことながら、(彼から話が聞けないだけに)我々は彼の音楽それ自体に注目するよう立ち戻る。(彼が関わらないだけに)このアーティストの指図は受けないですむ。大体、自分自身のことを語る上で、直接的だろうと間接的だろうと、客観性だけで行けるはずがないのだ。この伝記はキース・ジャレットの言葉力排除に関する持論にケンカを売るつもりはない。だが本書は、トーマス・エリオットが記す所の「言葉力で新発見を起こせ」という、言語の可能性を余す所無く引き出す試み、と見なすこともできよう。今の時代、最も魅力的な芸術表現の一つである音楽、そしてユネスコの世界無形文化遺産に名を連ねる価値のあるこの音楽、これにより近づくために、である。だが何よりも、この音楽をまずは耳にする必要がある。

Keith Jarrett 伝記(英語版) 英語版に寄せて

ピアノの名人 キース・ジャレットの伝記(英語版)。

2017年初版の原本の、キースの末の弟で、ドイツ語堪能なミュージシャンであるChris Jarrettによる英語版です。第1回は、「英語版に寄せて」の頁を御覧ください。

 

Keith Jarrett  A Biography

Wolfgang Sandner

Translated by Chris Jarrett

 

原書をお手元にご用意ください。

目下病床に伏せる偉大なミュージシャンの足跡を、読んでゆきましょう。

 

 

 

英語版に寄せて 

 

本伝記のオリジナルであるドイツ語版は、2015年に ベルリンのRowohlt社より出版された。だが今回の英語版は、原本であるドイツ語版を単に翻訳して刷り直してものではない。最近の制作状況(初期のライブ音源を新たにリリースした分を含む)や、数々の出演の機会やコンサートツアーの情報、ここ数年の活動領域のこと、そして現在の生活環境といった具合に、この非凡なアーティストであるジャレットの新たな進展状況について触れている。加えて、ジャレットの家族環境のことも、新しい情報が満載である。そういうわけで、この英語版は、キース・ジャレットのプライベートと仕事の両面で重要な内容を盛り込んでいて、原本であるドイツ語版の、注目すべき拡大改訂版である。 

 

2020年7月 ヴォルフガング・サンドナー 

<81総集編>名言on music 英語パズル

名言on Music英語パズル  

総集編 

 

1.用意するもの 

少し大きめの単語カード 

 

2.カードの書き方 

表面に日本語とバラバラの英単語 

裏面に日本語と並べた英文 

 

3.<重要>やり方 

完全解答しようとせず、1組でも多く2個以上の単語をつなげたものを作る。
最終目標は暗記ですが、まずは「読み物」として味わいましょう。 

 

 

 

総集編  81の名言・迷言 

 

【表面】 

私が成功したのは、他の人より優れた点があったからではない。 

ジョン・フィリップ・スーザ 

any / due / is / my / not / other / over / people / personal / success / superiority / to 

【裏面】 

私が成功したのは、他の人より優れた点があったからではない。 

My success is not due to any personal superiority over other people. 

John Philip Sousa 

 

 

 

【表面】 

第1バイオリンを弾く人は大勢いいる。だが、第2バイオリンを(きちんと)弾ける人を探すには骨が折れる。 

レナード・バーンスタイン 

but / can / can / enthusiasm / fiddle / find / first / get / I / of / play / plenty / second / someone / the / to / violinists / who / with 

【裏面】 

第1バイオリンを弾く人は大勢いいる。だが、第2バイオリンを(きちんと)弾ける人を探すには骨が折れる。 

I can get plenty of first violinists, but to find someone who can play the second fiddle with enthusiasm 

Leonard Bernstein 

 

 

 

【表面】 

人生とはジャズのようなもの。インプロヴァイズしているときが最高だ。 

(インプロヴァイズ:自分をしっかり表現しつつ、他と調和して、新しいものを作る) 

ジョージ・ガーシュウィン 

a / best / improvise / is / it's / jazz / life / life / lot / when / you 

【裏面】 

人生とはジャズのようなもの。インプロヴァイズしているときが最高だ。 

(インプロヴァイズ:自分をしっかり表現しつつ、他と調和して、新しいものを作る) 

ジョージ・ガーシュウィン 

Life is like a jazz. It's best when you improvise. 

George Gershwin 

 

 

 

【表面】 

1960年代がどんな時代だったかを知りたいなら、ビートルズの楽曲を演奏しよう。 

about / The Beatles / if / know / music / of / play / the / the Sixties / to / want / you 

アーロン・コープランド 

【裏面】 

1960年代がどんな時代だったかを知りたいなら、ビートルズの楽曲を演奏しよう。 

アーロン・コープランド 

If you want to know about the Sixties, play the music of The Beatles

Aaron Copland 

 

 

 

【表面】 

ミュージシャンには引退などない。その人の中から音楽が尽き果てた時、活動が止める。 

ルイ・アームストロング 

don't / in / more / music / musicians / no / retire / stop / them / there's / they / when 

【裏面】 

ミュージシャンには引退などない。その人の中から音楽が尽き果てた時、活動が止める。 

ルイ・アームストロング 

Musicians don't retire; they stop when there's no more music in them. 

Louis Armstrong 

 

 

 

【表面】 

ミュージシャンの素養として私が最重要視しているのは、その人が「聴く態度」とは何かを分かっているかどうかである。 

デューク・エリントン 

a / for / he / how / I / important / in / is / knows / listen / look / most / musician / the / thing / to / whether 

【裏面】 

ミュージシャンの素養として私が最重要視しているのは、その人が「聴く態度」とは何かを分かっているかどうかである。 

デューク・エリントン 

The most important thing I look for in a musician is whether he knows how to listen. 

Duke Ellington 

 

 

 

【表面】 

一つの前向きな思いが、無数の前向きな音の響きを生み出す。 

ジョン・コルトレーン 

millions / of / one / positive / positive / produces / thought / vibrations 

【裏面】 

一つの前向きな思いが、無数の前向きな音の響きを生み出す。 

ジョン・コルトレーン 

One positive thought produces millions of positive vibrations. 

John Coltrane 

 

 

 

 

【表面】 

「十分な状態」とは何か、を知るには、「十分以上な状態」とは何か、を知って初めて分かる、と誰かが言っていた。 

ビリー・ホリデイ 

enough / enough / is / know / know / more / never / once / said / somebody / than / until /  

we / we / what / what's   . 

【裏面】 

「十分な状態」とは何か、を知るには、「十分以上な状態」とは何か、を知って初めて分かる、と誰かが言っていた。 

ビリー・ホリデイ 

Somebody once said we never know what is enough until we know what's more than enough. 

Billie Holiday 

 

 

 

 

【表面】 

何も見えないからと言って、まぶたを閉じなきゃいけないって訳じゃない。 

レイ・チャールズ 

anything / because / can't / doesn't / eyes / just / mean / see / should / shut / you / you / your 

【裏面】 

何も見えないからと言って、まぶたを閉じなきゃいけないって訳じゃない。 

レイ・チャールズ 

Just because you can't see anything , doesn't mean you should shut your eyes. 

Ray Charles 

 

 

 

【表面】 

他の人達の期待を基礎土台にして、その上に自分の人生を据え置くなんて、とんでもない話だ。 

スティービー・ワンダー 

base / can't / expectations / life / on / other / people's / you / your 

【裏面】 

他の人達の期待を基礎土台にして、その上に自分の人生を据え置くなんて、とんでもない話だ。 

スティービー・ワンダー 

You can't base your life on other people's expectations. 

Stevie Wonder 

 

 

 

【表面】 

黒鍵と白鍵の両方が揃って、はじめて完璧なハーモニー(調和)が生まれる。 

ベニー・グッドマン 

and / black / both / harmony / it / keys / keys / make / perfect / takes / the / the / to / white 

【裏面】 

黒鍵と白鍵の両方が揃って、はじめて完璧なハーモニー(調和)が生まれる。 

ベニー・グッドマン 

It takes the black keys and the white keys both, to make perfect harmony. 

Benny Goodman 

 

 

 

【表面】 

他人の許しがないと人生を楽しめない男って、可愛そうね。 

マドンナ 

another / depend / is / man / of / on / permission / pleasures / poor / the / the / whose   

Madonna  US actress & rock singer (1958 - )  

【裏面】 

他人の許しがないと人生を楽しめない男って、可愛そうね。 

マドンナ 

Poor is the man whose pleasures depend on the permission of another.  

Madonna  US actress & rock singer (1958 - ) 

 

 

 

【表面】 

やっと分かったことだが、自分が人生を愛すれば、人生の方も自分を愛してくれる。 

アーサー・ルービンシュタイン 

back / found / have / I / if / life / life / love / love / that / will / you / you 

Arthur Rubinstein  US (Polish-born) composer & pianist (1886 - 1982)  

【裏面】 

やっと分かったことだが、自分が人生を愛すれば、人生の方も自分を愛してくれる。 

アーサー・ルービンシュタイン 

I have found that if you love life, life will love you back.  

Arthur Rubinstein  US (Polish-born) composer & pianist (1886 - 1982)  

 

 

 

 

【表面】 

人のイメージと本当の姿は別物だ。イメージに合わせて生きていくなんて、とんでもなく辛いことだ。 

エルビス・プレスリー 

an / and / another / being / hard / human / image / image / is / is / it's / live / one / the / the / thing / to / to / up / very 

Elvis Presley  US rock singer (1935 - 1977) 

【裏面】 

人のイメージと本当の姿は別物だ。イメージに合わせて生きていくなんて、とんでもなく辛いことだ。 

エルビス・プレスリー 

The image is one thing and the human being is another...it's very hard to live up to an image.  

Elvis Presley  US rock singer (1935 - 1977) 

 

 

 

 

【表面】 

失敗や驕り高ぶりに走ったこと、私の作曲家人生の学びの多くはここにあった。知恵や知識を紐解くことよりもね。 

イーゴル・ストラヴィンスキー 

a / and / and / as / assumptions / by / chiefly / composer / exposure / false / founts / have / I / knowledge / learned / life / mistakes / my / my / my / not / of / of / pursuits / through / throughout / to / wisdom 

Igor Stravinsky  Russian composer in US (1882 - 1971) 

【裏面】 

失敗や驕り高ぶりに走ったこと、私の作曲家人生の学びの多くはここにあった。知恵や知識を紐解くことよりもね。 

イーゴル・ストラヴィンスキー 

I have learned throughout my life as a composer chiefly through my mistakes and pursuits of false assumptions, not by my exposure to founts of wisdom and knowledge.  

Igor Stravinsky  Russian composer in US (1882 - 1971) 

 

 

 

【表面】 

(良くも悪くも)自分はこういう人間なんだ、と頭に描いたら、その通りになってしまうものだ。 

ボブ・ディラン 

about / come / have / in / mind / of / picture / the / true / what / will / you / your / you're  

Bob Dylan  US singer & songwriter (1941 - )  

【裏面】 

(良くも悪くも)自分はこういう人間なんだ、と頭に描いたら、その通りになってしまうものだ。 

ボブ・ディラン 

The picture you have in your mind of what you're about will come true.  

Bob Dylan  US singer & songwriter (1941 - ) 

 

 

 

 

【表面】 

突っ走れるところまで突っ走ったら良い、ただし、自力で引き返せる範囲でね 

ミック・ジャガー 

all / as / as / back / can / go / it's / let / letting / long / right / you / yourself / yourself  

Mick Jagger English rock singer (1943 - )  

【裏面】 

突っ走れるところまで突っ走ったら良い、ただし、自力で引き返せる範囲でね 

ミック・ジャガー 

It's all right letting yourself go as long as you can let yourself back.  

Mick Jagger English rock singer (1943 - )  

 

 

 

【表面】 

音楽は、貴方の毎日の足の汚れを、きれいに洗い流してくれる。 

アート・ブレーキ― 

away / dust / everyday / feet / from / life / music / of / the / washes / your           

Art Blakey (US jazz drummer) 

【裏面】 

音楽は、貴方の毎日の足の汚れを、きれいに洗い流してくれる。 

アート・ブレーキ― 

Music washes away the dust of everyday life from your feet 

Art Blakey (US jazz drummer) 

 

 

【表面】 

自然を愛する心のない者、牧場の美しさを知らない者、そんな者にはベートーヴェンの「田園交響曲」の指揮など、できるはずもない。 

ブルーノ・ワルター 

a / beauty / Beethoven’s / conduct / could / does / he / he / he / if / if / is / know / loves / man / meadow / nature / never / not / not / of / or / pastoral / symphony / the / who 

Bruno Walter (German conductor; 1876-1962) 

【裏面】 

自然を愛する心のない者、牧場の美しさを知らない者、そんな者にはベートーヴェンの「田園交響曲」の指揮など、できるはずもない。 

ブルーノ・ワルター 

If he is not a man who loves nature or if he does not know the beauty of meadow, he could never conduct Beethoven’s pastoral symphony. 

Bruno Walter (German conductor; 1876-1962) 

 

 

【表面】 

人生に何の意味があるのか、といえば、生活の中に見られる一つ一つ全てが、それだ。 

マイケル・ジャクソン 

contained / every / expression / in / is / life / life / meaning / of / of / the / single 

Michael Joseph Jackson (born 29 August 1958) is an American musician who is the one of the best-selling artists of all-time 

【裏面】 

人生に何の意味があるのか、といえば、生活の中に見られる一つ一つ全てが、それだ。 

マイケル・ジャクソン 

The meaning of life is contained in every single expression of life.  

Michael Joseph Jackson (born 29 August 1958) is an American musician who is the one of the best-selling artists of all-time 

 

 

 

【表面】 

優れた指導者の証の一つは、知識を分け与える方法がうまいだけでなく、教わる者を独り立ちさせるタイミングを心得ていることにもある。 

ヨーヨー・マ 

a / a / ability / also / an / but / encourage / go / great / his / impart / in / in / knowing / knowledge / lies / marks / not / of / of / off / on / one / only / own / student / teacher / the / to / to / to / when 

Yo-Yo Ma (born 1955-10-07)  

【裏面】 

優れた指導者の証の一つは、知識を分け与える方法がうまいだけでなく、教わる者を独り立ちさせるタイミングを心得ていることにもある。 

ヨー・ヨー・マ 

One of the marks of a great teacher lies not only in an ability to impart knowledge but also in knowing when to encourage a student to go off on his own. 

Yo-Yo Ma (born 1955-10-07)  

 

 

 

【表面】 

集団で言い争いになった時、どちらの側にいても、「こいつあっちに行ってくれ!」と思うやつが、自分の側にいるものだ。 

ヤッシャ・ハイフェッツ 

always / are / argument / find / matter / no / of / on / on / on / other / people / side / side / that / the / the / were / what / wish / you / you / you / your 

Jascha Heifetz
Russian-American violinist (1901 - 1987)  

【裏面】 

集団で言い争いになった時、どちらの側にいても、「こいつあっちに行ってくれ!」と思うやつが、自分の側にいるものだ。 

ヤッシャ・ハイフェッツ 

No matter what side of the argument you are on, you always find people on your side that you wish were on the other.  

Jascha Heifetz
Russian-American violinist (1901 - 1987)  

 

 

 

【表面】 

「もう一台テレビがほしい」皆がこう思うのをやめれば、世界は平和になるだろう。 

ジョン・レノン 

another / be / demanded / everyone / if / instead / of / peace / peace / set / televison / then / there'd   

John Lennon
English singer & songwriter (1940 - 1980)  

【裏面】 

「もう一台テレビがほしい」皆がこう思うのをやめれば、世界は平和になるだろう。 

ジョン・レノン 

If everyone demanded peace instead of another television set, then there'd be peace.  

John Lennon
English singer & songwriter (1940 - 1980)  

 

 

 

【表面】 

知識のある人は雄弁だ、だが賢い人は聴き上手だ 

ジミ・ヘンドリックス 

but / knowledge / listens / speaks / wisdom 

Jimi Hendrix
US rock musician & singer (1942 - 1970)  

【裏面】 

知識のある人は雄弁だ、だが賢い人は聴き上手だ 

ジミ・ヘンドリックス 

Knowledge speaks, but wisdom listens.  

Jimi Hendrix
US rock musician & singer (1942 - 1970)  

 

 

 

【表面】 

やってみて失敗すればガッカリだけど、やらずにいたら死にたくなるわ 

ビヴァリー・シルズ 

are / be / but / disappointed / don't / doomed / fail / if / if / may / try / you /    you / you / you 

Beverly Sills
US opera singer (1929 - )  

【裏面】 

やってみて失敗すればガッカリだけど、やらずにいたら死にたくなるわ 

ビヴァリー・シルズ 

You may be disappointed if you fail, but you are doomed if you don't try.  

Beverly Sills
US opera singer (1929 - )  

 

 

 

【表面】 

後になって考えてみたら笑える、というのなら、今のうちに笑っておいたほうがいいわ。 

マリー・オズモンド 

able / about / about / and / are / as / back / if / it / it / laugh / laugh / look / might / now / on / something / to / well / you / you 

Marie Osmond (U.S. singer ; 1959 - ) 

【裏面】 

後になって考えてみたら笑える、というのなら、今のうちに笑っておいたほうがいいわ。 

マリー・オズモンド 

If you are able to look back on something and laugh about it, you might as well laugh about it now. 

Marie Osmond (U.S. singer ; 1959 - ) 

 

 

 

【表面】 

過去にしがみついてなんかいられないよ。 

can't / cling / past / the / to / you 

今までと違うことが、この瞬間も洪水のようにこの世に現れているのだから。    

are / coming / different / into / many / the / things / too / world 

ナット・キング・コール 

Nat "King" Cole (17 March 1919 – 15 February 1965) American singer and jazz musician; 

【裏面】 

過去にしがみついてなんかいられないよ。 

今までと違うことが、この瞬間も洪水のようにこの世に現れているのだから。 

ナット・キング・コール 

You can't cling to the past. Too many different things are coming into the world 

Nat "King" Cole (17 March 1919 – 15 February 1965) American singer and jazz musician; 

 

 

【表面】 

常に助言を求めよ。しかし決してそれを鵜呑みにするな。 

グスターヴ・ホルスト 

advice / always / ask / but / for / it / never / take 

Gustavus Theodore von Holst (1874-09-21 – 1934-05-25) 

【裏面】 

常に助言を求めよ。しかし決してそれを鵜呑みにするな。 

グスターヴ・ホルスト 

Always ask for advice but never take it.  

Gustavus Theodore von Holst (1874-09-21 – 1934-05-25) 

 

 

 

【表面】 

誰かに向かって「愛しているよ」というのは簡単だ。だが、その人に向かって「愛してくれて有難 う」と感謝するほうが、よっぽど意味がある。 

ジョン・ボン・ジョビ 

but / easy / for / I / it's / it's / love / loving / meaningful / more / say / someone / someone / thank / to / to / to / you / you 

Jon Bon Jovi (born John Francis Bongiovi Jr on March 2, 1962) is 

【裏面】 

誰かに向かって「愛しているよ」というのは簡単だ。だが、その人に向かって「愛してくれて有難う」と感謝するほうが、よっぽど意味がある。 

ジョン・ボン・ジョビ 

"It's easy to say 'I love you' to someone, but it's more meaningful to thank someone for loving you."  

Jon Bon Jovi (born John Francis Bongiovi Jr on March 2, 1962) is 

 

 

【表面】 

時々、家族を食べさせていこうと必死にもがいていると、別の、精神的に満足させてやることを忘れてしまう。 

family / feed / feed / forget / hard / nourishment / one / other / so / sometimes / spiritual / struggle / the / them / to / to / way / way / with / you / you / your 

皆は、それこそを必要としているのに、だ。 

Everybody needs that. 

ジェームス・ブラウン 

James Joseph Brown (May 3, 1933 – December 25, 2006), 

【裏面】 

時々、家族を食べさせていこうと必死にもがいていると、別の、精神的に満足させてやることを忘れてしまう。皆は、それこそを必要としているのに、だ。 

ジェームス・ブラウン 

Sometimes you struggle so hard to feed your family one way, you forget to feed them the other way, with spiritual nourishment. Everybody needs that. 

James Joseph Brown (May 3, 1933 – December 25, 2006), 

 

 

 

【表面】 

外出する時は、ティアラを二つ用意することが大切だ。 

have / important / it's / on / road / the / tiaras / to / two / very / when / you're 

いつ何時、とてつもなく正式な場に招待されるか、誰もわからないのだから。 

be / formal / invited / know / never / really / something / to / when / you / you'll 

エルトン・ジョン 

Sir Elton Hercules John, CBE (born 1947-03-25) is an English pop/rock singer, composer and pianist. 

【裏面】 

外出する時は、ティアラを二つ用意することが大切だ。いつ何時、とてつもなく正式な場に招待されるか、誰もわからないのだから。 

エルトン・ジョン 

It's very important to have two tiaras when you're on the road, you never know when you'll be invited to something really formal 

Sir Elton Hercules John, CBE (born 1947-03-25) is an English pop/rock singer, composer and pianist. 

 

 

 

【表面】 

子供達には美徳を勧めること。それだけなら、お金にはならないが、彼らは幸せにはなれるから。 

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン 

alone / can / children / gold / happy / make / not / recommend / that / them / to / virtue / your 

Ludwig van Beethoven
German Romantic composer (1770 - 1827)  

【裏面】 

子供達には美徳を勧めること。それだけなら、お金にはならないが、彼らは幸せにはなれるから。 

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン 

Recommend to your children virtue; that alone can make them happy, not gold. Ludwig van Beethoven
German Romantic composer (1770 - 1827)  

 

 

 

【表面】 

才能を形作るのは、高度な知性でも、想像力でも、その両方でもない。 

a / both / degree / genius / genius / go / imagination / intelligence / lofty / making / neither / nor / nor / of / of / the / to / together 

愛、愛、愛こそが才能の核心だ。 

is / love / love / love / of / soul / that / the 

ヴォルフガング・アマデウスモーツァルト
Wolfgang Amadeus Mozart
Austrian composer & prodigy (1756 - 1791)  

【裏面】 

才能を形作るのは、高度な知性でも、想像力でも、その両方でもない。愛、愛、愛こそが才能の核心だ。 

Neither a lofty degree of intelligence nor imagination nor both together go to the making of genius. Love, love, love, that is the soul of genius.
ヴォルフガング・アマデウスモーツァルト 

Wolfgang Amadeus Mozart
Austrian composer & prodigy (1756 - 1791)  

 

 

 

【表面】 

他者へ気を遣う余裕こそ、人生に最も深遠な価値を与えるものだと思います。 

パブロ・カザルス 

capacity / care / deepest / feel / gives / I / is / its / life / significance / the / the / thing / to / which     .  

Pablo Casals, O Magazine, October 2003
Spanish Catalan cellist, composer, & conductor (1876 - 1973)  

【裏面】 

他者へ気を遣う余裕こそ、人生に最も深遠な価値を与えるものだと思います。 

パブロ・カザルス 

I feel the capacity to care is the thing which gives life its deepest significance.  

Pablo Casals, O Magazine, October 2003
Spanish Catalan cellist, composer, & conductor (1876 - 1973)  

 

 

 

【表面】 

人の喜びは物質の中でなく、私達自身の中にある。 

リヒャルト・ワーグナー 

but / in / in / is / joy / not / things / us 

Richard Wagner 

【裏面】 

人の喜びは物質の中でなく、私達自身の中にある。 

リヒャルト・ワーグナー 

Joy is not in things but in us.  

Richard Wagner 

 

 

 

 

 

【表面】 

オーケストラの曲を書く時は、演奏しやすくするべきだ。 

be / easy / orchestral / play / should / to / writing 

一人一人の奏者に割り当てられる譜面がしっかり書けている時、作曲家の仕事は最高の結果をもたらす。 

a / are / best / chance / composer’s / partis / stands / the / the / well / when / work / written 

ニコライ・リムスキー=コルサコフ 

Nicolay Rimsky-Korsakov.(Russian composer) 

【裏面】 

オーケストラの曲を書く時は、演奏しやすくするべきだ。一人一人の奏者に割り当てられる譜面がしっかり書けている時、作曲家の仕事は最高の結果をもたらす。 

ニコライ・リムスキー=コルサコフ 

Orchestral writing should be easy to play; a composer’s work stands the best chance when the partis are well written 

Nicolay Rimsky-Korsakov.(Russian composer) 

 

 

 

 

【表面】 

諸君、そんなに感情的にならないでくれ給え。 

gentlemen / emotional / much / not / please 

ベートーヴェンは今どきの指揮者みたいに感情的ではなかったのだよ。 

as / as / Beethoven / conductors / emotional / nearly / our / wasn’t 

リヒャルト・シュトラウス 

Richard Strauss (German Composer) 

訳注:リヒャルト・シュトラウスは指揮者でもあり、彼のモットーは「指揮中は汗を書いてはいけない」だったそうです。 

【裏面】 

諸君、そんなに感情的にならないでくれ給え。ベートーヴェンは今どきの指揮者みたいに感情的ではなかったのだよ。 

リヒャルト・シュトラウス 

Gentlemen, please, not much emotional.  Beethoven wasn’t nearly as emotional as our conductors. 

Richard Strauss (German Composer) 

 

 

 

【表面】 

批評家を満足させたいなら、演奏は、うるさすぎず、静かすぎず、速すぎず、おそすぎず、だ。  

アルトゥーロ・トスカニーニ 

critics / don't / fast / if / loud / play / please / slow / soft / the / to / too / too / too / too / want / you 

Arturo Toscanini(Italian conductor) 

【裏面】 

批評家を満足させたいなら、演奏は、うるさすぎず、静かすぎず、速すぎず、おそすぎず、だ。  

アルトゥーロ・トスカニーニ 

If you want to please the critics, don't play too loud, too soft, too fast, too slow.
Arturo Toscanini 

 

 

 

 

【表面】 

身も心も捧げて作った音楽には、いつでも神様が祝意を持って寄り添ってくれる。 

ヨハン・セバスティアン・バッハ 

always / devotional / God / grace / his / is / is / music / present / there / where / with 

Johann Sebastian Bach (1685-03-31 (O.S. 1685-03-21) – 1750-07-28) 

【裏面】 

身も心も捧げて作った音楽には、いつでも神様が祝意を持って寄り添ってくれる。 

ヨハン・セバスティアン・バッハ 

Where there is devotional music, God with his grace is always present. 

Johann Sebastian Bach (1685-03-31 (O.S. 1685-03-21) – 1750-07-28) 

 

 

 

【表面】 

子供は遊ぶほうが好きだから、彼らの興味をいつも考えていれば、遊びを通して学ばせることができる。 

カール・オルフ 

and / at / children / have / heart / if / interests / learn / let / much / play / play / rather / their / them / they / while / will / would / you / you  

Carl Orff (10 July 1895 – 29 March 1982) was a German composer, 

【裏面】 

子供は遊ぶほうが好きだから、彼らの興味をいつも考えていれば、遊びを通して学ばせることができる。 

カール・オルフ 

Children would much rather play, and if you have their interests at heart, you will let them learn while they play. 

Carl Orff (10 July 1895 – 29 March 1982) was a German composer, 

 

 

 

【表面】 

ゼロからモノを創り出す力は、対応する必要性が発生した不測の事態の中にのみ、存在する。 

ピエール・ブーレーズ 

creation / exists / in / made / necessary / only / the / unforeseen 

Pierre Boulez (IPA: /pjɛʁ.buˈlɛz/) (b. March 26, 1925) is a French composer and conductor of contemporary classical music 

【裏面】 

ゼロからモノを創り出す力は、対応する必要性が発生した不測の事態の中にのみ、存在する。 

ピエール・ブーレーズ 

Creation exists only in the unforeseen made necessary. 

Pierre Boulez (IPA: /pjɛʁ.buˈlɛz/) (b. March 26, 1925) is a French composer and conductor of contemporary classical music 

 

 

 

 

【表面】  

折角アイデアが浮かんだのに、それを書き留める時間がなくて忘れてしまい、怒りとガッカリ。そんな気持ちは、作曲家なら誰でも知っている。  

エクトル・ベルリオーズ  

anguish / anguish / by / composer / despair / down / every / forgetting / had / ideas / knows / no / occasioned / one / the / time / to / which / write                  .   

Hector Berlioz
French composer (1803 - 1869)  

【裏面】  

折角アイデアが浮かんだのに、それを書き留める時間がなくて忘れてしまい、怒りとガッカリ。そんな気持ちは、作曲家なら誰でも知っている。  

エクトル・ベルリオーズ 

Every composer knows the anguish and despair occasioned by forgetting ideas which one had no time to write down.   

Hector Berlioz
French composer (1803 - 1869)  

 

  

  

  

【表面】  

評論家の言うことなんか気にするな。  

attention / critics / no / pay / say / the / to / what  

いいかね、評論家の銅像なんかこの世にないだろうが!  

a / a / been / critic / has / honor / in / never / of / remember / set / statue / up /   

ジャン・シベリウス              

Jean Sibelius, quoted in Bengt de Torne "Sibelius: A Close-Up" 1937
Finnish composer & patriot (1865 - 1957)   

【裏面】  

評論家の言うことなんか気にするな。いいかね、評論家の銅像なんかこの世にないだろうが!  

ジャン・シベリウス 

Pay no attention to what the critics say... Remember, a statue has never been set up in honor of a critic!   

Jean Sibelius, quoted in Bengt de Torne "Sibelius: A Close-Up" 1937
Finnish composer & patriot (1865 - 1957)   

  

  

  

 

【表面】  

人はだれもが天才的な能力を持って生まれてくるが、大半の人々がそれをほんの僅かの期間しか維持できない。  

エドガー・ヴァレーズ  

a / born / but / everyone / few / genius / is / it / keep / minutes / most / only / people / with  

Edgard Varese
US (French-born) composer (1883 - 1965)   

【裏面】  

人はだれもが天才的な能力を持って生まれてくるが、大半の人々がそれをほんの僅かの期間しか維持できない。  

エドガー・ヴァレーズ 

Everyone is born with genius, but most people only keep it a few minutes. Edgard Varese
US (French-born) composer (1883 - 1965)   

 

  

  

  

【表面】  

オペラは素晴らしい。ただし歌手が一人もいなければ、の話だがね。  

ジョアキーノ・ロッシーニ  

 be / how / if / no / opera / singers / there / were / wonderful / would
Gioacchino Antonio Rossini  

【裏面】  

オペラは素晴らしい。ただし歌手が一人もいなければ、の話だがね。  

ジョアッキーノ・ロッシーニ 

How wonderful opera would be if there were no singers.
Gioacchino Antonio Rossini  

  

  

  

  

【表面】  

誰にも煩わしい思いをさせられること無く、この世に生まれ、モノを食し、そして亡くなってゆく。農民とはなんと羨ましいことよ。  

ジュゼッペ・ヴェルディ  

a / about / affairs/ and / anybody / blessed / born / bothering / dies / eats / his / is / oh / peasant/ the / thousand / times / who / without 
Giuseppe Verdi 

【裏面】  

ジュゼッペ・ヴェルディ 

誰にも煩わしい思いをさせられること無く、この世に生まれ、モノを食し、そして亡くなってゆく。農民とはなんと羨ましいことよ。  

Oh blessed a thousand times the peasant who is born, eats and dies without anybody bothering about his affairs.
Giuseppe Verdi  

  

  

 

  

【表面】  

記者からの「ベルリン・フィルウィーン・フィルとでは、どちらの指揮をするほうが好きか?」との質問に、「ベルリン・フィル」と答えたその理由  

Explaining why he preferred conducting the Berlin Philharmonic to the Vienna Philharmonic:  

もしベルリン・フィルの連中に「一歩前へ!」と言えば、そうしてくれる。  

Berliners / do/ forward / I / if / it / step / tell / the / they / to  

もしウィーン・フィルの連中にそう言えば、そうはしてくれるが、そのあとで「なぜ?」と質問してくるからだ。  

ask / but / do/ forward / I / if / it / step / tell / the / then / they / they / to / Viennese / why  

ヘルベルト・フォン・カラヤン  

Herbert von Karajan   

(April 5, 1908 – July 16, 1989) was an Austrian conductor.   

【裏面】  

記者からの「ベルリン・フィルウィーン・フィルとでは、どちらの指揮をするほうが好きか?」との質問に、「ベルリン・フィル」と答えたその理由  

 もしベルリン・フィルの連中に「一歩前へ!」と言えば、そうしてくれる。  

もしウィーン・フィルの連中にそう言えば、そうはしてくれるが、そのあとで「なぜ?」と質問してくるからだ。  

ヘルベルト・フォン・カラヤン 

Explaining why he preferred conducting the Berlin Philharmonic to the Vienna Philharmonic: "If I tell the Berliners to step forward, they do it. If I tell the Viennese to step forward, they do it. But then they ask why." [12]   

Herbert von Karajan (April 5, 1908 – July 16, 1989) was an Austrian conductor.  

 

  

  

  

【表面】  

一般大衆は、新しい(クラシック)音楽など望んではいない。  

doesn't / music / new / public / the / want   

彼らが一番に望むのは、(クラシック音楽の)作曲家が歴史上の人物であることだ。  

a / be / composer / dead / demands / he / is / it / main / of / that / the / thing  

アルテュールオネゲル(「パシフィック231」の作曲者)
Arthur Honegger  

【裏面】  

一般大衆は、新しい(クラシック)音楽など望んではいない。彼らが一番に望むのは、(クラシック音楽の)作曲家が歴史上の人物であることだ。  

アルテュールオネゲル(「パシフィック231」の作曲者)
The public doesn't want new music; the main thing it demands of a composer is that he be dead.
Arthur Honegger  

  

  

  

【表面】  

ドラマチックな作品を書くということは、まるで魔法のようだが、その人の人生の状態が、即座に明らかになるようなメロディラインを作曲する、ということだ。  

(意訳:大げさな作品を書かせてみれば、その作曲家がその時どんな人生を送っているかが、魔法をかけたかのようにすぐ分かるようなメロディラインを書く)  

レオシュ・ヤナーチェク  

a / a / art / as / being / by / compose / curve / definite / dramatic / existence / his / human / if / immediately / in / is / magic / melodic / of / of / one / phase / reveal / that / the / to / will / writing  

Leoš Janáček (1854 – 1928) was a Czech composer.  

【裏面】  

ドラマチックな作品を書くということは、まるで魔法のようだが、その人の人生の状態が、即座に明らかになるようなメロディラインを作曲する、ということだ。  

(意訳:大げさな作品を書かせてみれば、その作曲家がその時どんな人生を送っているかが、魔法をかけたかのようにすぐ分かるようなメロディラインを書く)  

レオシュ・ヤナーチェク 

The art of dramatic writing is to compose a melodic curve that will, as if by magic, reveal immediately a human being in one definite phase of his existence.  

Leoš Janáček (1854 – 1928) was a Czech composer.  

  

  

 

  

【表面】  

音楽とは何と素晴らしい芸術だろう、しかし仕事としては惨めだ。  

a / a / art / beautiful / but / is / music / profession / what / what / wretched  

ジョルジュ・ビゼー  

Georges Bizet (October 25, 1838 – June 3, 1875) was a French composer of the romantic era best known for his opera Carmen.  

【裏面】  

音楽とは何と素晴らしい芸術だろう、しかし仕事としては惨めだ。  

ジョルジュ・ビゼー 

What a beautiful art music is, but what a wretched profession.   

Georges Bizet (October 25, 1838 – June 3, 1875) was a French composer of the romantic era best known for his opera Carmen.  

  

  

 

  

【表面】  

私の作品が演奏困難なんじゃない、演奏が下手糞なだけだ。  

badly / difficult / is / is / music / music / my / my / not / played  

アルノルト・シェーンベルク  

Arnold Franz Walter Schoenberg (September 13, 1874 – July 13, 1951)  composer.  

【裏面】  

私の作品が演奏困難なんじゃない、演奏が下手糞なだけだ。  

badly / difficult / is / is / music / music / my / my / not / played  

アルノルト・シェーンベルク  

My music is not difficult, my music is played badly  

Arnold Franz Walter Schoenberg (September 13, 1874 – July 13, 1951)  composer.  


 

 

【表面】 

伝統とは、自らがイノベーションを起こし、かつ新しいものにもついて行けることを言 

い、同時にこれまで存在したものについても語ることができる状態のことを言う。 

ウィントン・マルサリス 

able / and / at / be / before / but / can / come / existed / innovative / means / new / same / speak / that / that / the / the / things / things / time / to / to / tradition / up / with / you /  you’re             

Wynton Marsalis 

【裏面】 

伝統とは、自らがイノベーションを起こし、かつ新しいものにもついて行けることを言 

い、同時にこれまで存在したものについても語ることができる状態のことを言う。 

ウィントン・マルサリス 

Tradition means that you’re able to be innovative and come up with new things, but at the same time you can speak to the things that existed before 

Wynton Marsalis 

 

 

 

 

【表面】 

譜面に書かれていることを演奏するのではなく、書かれていないことを演奏するのだ。 

マイルス・デイヴィス 

don't / not / play / play / there / there / what's / what's  

Miles Davis
US jazz musician & trumpeter (1926 - 1991)  

【裏面】 

譜面に書かれていることを演奏するのではなく、書かれていないことを演奏するのだ。 

マイルス・デイヴィス 

"Don't play what's there, play what's not there."  

Miles Davis
US jazz musician & trumpeter (1926 - 1991)  

 

 

 

 

【表面】 

雨が降っている時、それを「感じる」人と、ただびしょ濡れになっているだけの人とがいる。 

ボブ・ディラン 

feel / get / just / others / people / rain / some / the / wet  

Bob Dylan
US singer & songwriter (1941 - )  

【裏面】 

雨が降っている時、それを「感じる」人と、ただびしょ濡れになっているだけの人とがいる。 

ボブ・ディラン 

Some people feel the rain. Others just get wet.  

Bob Dylan
US singer & songwriter (1941 - )  

 

 

 

 

【表面】 

大きなことを成し遂げるには、2つのことが必要だ。計画と、不十分な時間。 

a / achieve / and / are / enough / great / needed / not / plan / quite / quite / things / time / to / two /   

レナード・バーンスタイン   

Leonard Bernstein
US composer & conductor (1918 - 1990)  

【裏面】 

大きなことを成し遂げるには、2つのことが必要だ。計画と、不十分な時間。 

レナード・バーンスタイン 

To achieve great things, two things are needed: a plan, and not quite enough time 

Leonard Bernstein
US composer & conductor (1918 - 1990)  

 

 

 

【表面】 

バンドは独自のサウンドを持つべきだ。そして個性を持つべきだ。 

(意訳:人の集団は独自の発信物と、個性を持つべきだ) 

グレン・ミラー 

a / a / a / all / band / have / have / it / its / of / ought / ought / own / personality / sound / to / to 

Alton Glenn Miller (March 1, 1904 — presumably December 15, 1944), was an American jazz musician and bandleader in the swing era. 

【裏面】 

バンドは独自のサウンドを持つべきだ。そして個性を持つべきだ。 

(意訳:人の集団は独自の発信物と、個性を持つべきだ) 

グレン・ミラー 

A band ought to have a sound all of its own. It ought to have a personality. 

Alton Glenn Miller (March 1, 1904 — presumably December 15, 1944), was an American jazz musician and bandleader in the swing era. 

 

 

 

【表面】 

幸福とは、物事の過程の中にある。だから一瞬一瞬を大切に、そして歳月は人を待たずということを忘れずに。 

ジョン・フィリップ・スーザ 

and / for / every / have / happiness / is / moment / no / one / remember / so / that / the / time / treasure / waits / way / you  

John Philip Souza (U. S. Composer ) 

【裏面】 

幸福とは、物事の過程の中にある。だから一瞬一瞬を大切に、そして歳月は人を待たずということを忘れずに。 

ジョン・フィリップ・スーザ 

Happiness is the way, so treasure every moment you have and remember that time waits for no one.  

John Philip Souza (U. S. Composer ) 

 

 

 

【表面】 

自分の真実と向き合わなきゃ、自分を知るなんて無理よ。 

パール・ベイリー 

face / find / never / the / truth / you / you / yourself / until  

Pearl Bailey (1918 - 1990) US singer  

【裏面】 

自分の真実と向き合わなきゃ、自分を知るなんて無理よ。 

パール・ベイリー 

You never find yourself until you face the truth. 

Pearl Bailey (1918 - 1990) US singer  

 

 

【表面】 

奇跡は毎日起きている。「奇跡」とは何か、の見方を変えてみよう。そうすれば自分の身の回りにそれがいくらでも見えてくる。 

ジョン・ボン・ジョビ 

a / all / and / around / change / everyday / happen / is / miracle / miracles / on / perspective / see / them / you / you / what / will 

Jon Bon Jovi (born John Francis Bongiovi Jr on March 2, 1962) 

【裏面】 

奇跡は毎日起きている。「奇跡」とは何か、の見方を変えてみよう。そうすれば自分の身の回りにそれがいくらでも見えてくる。 

ジョン・ボン・ジョビ 

Miracles happen everyday... change your perspective on what a miracle is and you will see them all around you.  

Jon Bon Jovi (born John Francis Bongiovi Jr on March 2, 1962) 

 

 

 

【表面】 

ステージに上ったら、やることは一つ、みんなに幸せを届けることだ。 

ジェームス・ブラウン 

bring / do / I'm / I'm / joy / on / one / people / stage / thing / to / trying when  

James Joseph Brown (May 3, 1933 – December 25, 2006), 

【裏面】 

ステージに上ったら、やることは一つ、みんなに幸せを届けることだ。 

ジェームス・ブラウン 

When I'm on stage, I'm trying to do one thing: bring people joy.  

James Joseph Brown (May 3, 1933 – December 25, 2006), 

 

 

 

 

【表面】 

大切なのはどう演奏するかだ。要するに、頼むから、自分を殺して歌う必要なんかないんだよ。 

カウント・ベイシー 

Christ's / don't / for / have / I / is / it / it's / kill / makes / play / sake / say / sing / that / the / to / to / way / what / you / you / yourself 

William "Count" Basie (1904-08-21 – 1984-04-26) 

【裏面】 

大切なのはどう演奏するかだ。要するに、頼むから、自分を殺して歌う必要なんかないんだよ。 

カウント・ベイシー 

It's the way you play that makes it. What I say is, for Christ's sake, you don't have to kill yourself to sing. 

William "Count" Basie (1904-08-21) 

 

 

 

【表面】 

芸術家とは常に血の通った人間であるべきで、一般社会を構成する一員である。 

ベンジャミン・ブリテン 

a / a / an /  and / artist / be / being / constantly / he / human / is / must / of / part / society 

Benjamin Britten 

【裏面】 

芸術家とは常に血の通った人間であるべきで、一般社会を構成する一員である。 

ベンジャミン・ブリテン 

An artist must be constantly a human being, and he is part of a society. 

Benjamin Britten 

 

 

 

 

【表面】 

ロックンロールのすごいところは、私のような人間でもスターになれることだ。 

エルトン・ジョン 

a / about / and / be / can / great / is / like / me / rock / roll / star / someone / that / thing 

Elton John 

【裏面】 

ロックンロールのすごいところは、私のような人間でもスターになれることだ。 

エルトン・ジョン 

The great thing about rock and roll is that someone like me can be a star. 

Elton John 

 

 

 

 

【表面】 

音楽はそこら中に漂っている、好きなだけ取っていくが良い。 

エドワード・エルガー 

air / as / as / in / is / much / music / so / take / the / the / want / you 

Edward Elgar 

【裏面】 

音楽はそこら中に漂っている、好きなだけ取っていくが良い。 

エドワード・エルガー 

The music is in the air, so take as much as you want. 

Edward Elgar 

 

 

 

 

【表面】 

過去は素晴らしい場所であり、それを消したくはないし後悔もしたくない。だがその囚われ人にはなりたくない。 

ミック・ジャガー 

a / and / be / but / don't / don't / either / erase / great / I / I / is / it / it / its / or / past / place / prisoner / regert / the / to / to / to / want / want 

Mick Jagger 

【裏面】 

過去は素晴らしい場所であり、それを消したくはないし後悔もしたくない。だがその囚われ人にはなりたくない。 

ミック・ジャガー 

The past is a great place and I don't want to erase it or to regert it, but I don't want to be its prisoner either. 

Mick Jagger 

 

 

 

 

【表面】 

音楽学者とは、楽譜は読めるが、それを音にしたものが耳に入ってこない連中のことだ。 

トーマス・ビーチャム 

A musicologist is a man who can read music but can't hear it.  

Sir Thomas Beecham
English conductor (1879 - 1961)  

【裏面】 

音楽学者とは、楽譜は読めるが、それを音にしたものが耳に入ってこない連中のことだ。 

トーマス・ビーチャム 

A musicologist is a man who can read music but can't hear it.  

Sir Thomas Beecham
English conductor (1879 - 1961)  

 

 

 

 

【表面】 

40歳を過ぎてよかったと思うことは、「知っている」ということと「自覚している」ということの違いが分かり始めたことだ。 

グスターヴ・ホルスト 

One of the advantages of being over forty is that one begins to learn the difference between knowing and realising.  

Gustavus Theodore von Holst (1874-09-21 – 1934-05-25) 

【裏面】 

40歳を過ぎてよかったと思うことは、「知っている」ということと「自覚している」ということの違いが分かり始めたことだ。 

グスターヴ・ホルスト 

One of the advantages of being over forty is that one begins to learn the difference between knowing and realising.  

Gustavus Theodore von Holst (1874-09-21 – 1934-05-25) 

 

 

 

 

【表面】 

一人で観る夢は夢でしかないが、他の人と一緒に見る夢は現実となる。 

ジョン・レノン 

A dream you dream alone is only a dream. A dream you dream together is reality. 

John Lennon 

【裏面】 

一人で観る夢は夢でしかないが、他の人と一緒に見る夢は現実となる。 

ジョン・レノン 

A dream you dream alone is only a dream. A dream you dream together is reality.
John Lennon 

 

 

 

 

【表面】 

自分と共生する生き物をどう扱うかを見れば、その人の本性が分かる 

ポール・マッカートニー 

You can judge a man's true character by the way he treats his fellow animals.”
Paul McCartney 

【裏面】 

自分と共生する生き物をどう扱うかを見れば、その人の本性が分かる 

ポール・マッカートニー 

You can judge a man's true character by the way he treats his fellow animals.”
Paul McCartney 

 

 

 

 

 

 

【表面】 

ロックンロールの録音をするのに、テクノロジーは一番どうでもいいことだ。 

キース・リチャーズ 

To make a rock'n'roll record, technology is the least important thing.  

Keith Richards
【裏面】 

ロックンロールの録音をするのに、テクノロジーは一番どうでもいいことだ。 

キース・リチャーズ 

To make a rock'n'roll record, technology is the least important thing.  

Keith Richards
 

 

 

 

【表面】 

有名人であることの最も辛いところは、礼儀正しく有りたくないときでも礼儀正しくいなくてはいけないところだ。 

エリック・クラプトン 

The toughest thing about being a celebrity, I suppose, is being polite when I don't want to be.  

Eric Clapton
【裏面】 

有名人であることの最も辛いところは、礼儀正しく有りたくないときでも礼儀正しくいなくてはいけないところだ。 

エリック・クラプトン 

The toughest thing about being a celebrity, I suppose, is being polite when I don't want to be.  

Eric Clapton
 

 

 

 

 

【表面】 

肉も食べないし、タバコも酒もやらないから、風邪を引かないのです。 

―「真冬に何故薄着で平気なのか」との記者質問への回答: 

グイレンジャーは食に気を遣うことで有名 

パーシー・グレインジャー 

and / and / cold / don't / don't / don't / don't / drink / eat / feel / I / I / I / I / meat / smoke / the / therefore  

<Asked why he was wearing few clothes in the middle of winter.>   

Percy Grainger  

【裏面】 

肉も食べないし、タバコも酒もやらないから、風邪を引かないのです。 

―「真冬に何故薄着で平気なのか」との記者質問への回答: 

グイレンジャーは食に気を遣うことで有名 

パーシー・グレインジャー 

I don’t eat meat, I don't smoke, and I don't drink, and therefore, I don't feel the cold. 

<Asked why he was wearing few clothes in the middle of winter.>   

Percy Grainger  

 

 

 

 

【表面】 

物事を知ろうとする上で大事なことは、それが済むまでの間はずっと、自分は何一つ変わっちゃいないってことよ。 

カイリー・ミノーグ 

during / important / is / it / know / one / person / same / still / the / thing / to / you’re           .  

Kylie Minogue 

【裏面】 

物事を知ろうとする上で大事なことは、それが済むまでの間はずっと、自分は何一つ変わっちゃいないってことよ。 

カイリー・ミノーグ 

One important thing to know is you’re still the same person during it.  

Kylie Minogue 

 

 

 

 

【表面】 

人には才能が与えられている。そして自分の義務として、それを最大化しなければいけない。 

ジョーン・サザーランド 

a / and / duty / given / is / it / it's / just / make / most / of / one / one's / talent / the / to 

Joan Sutherland 

【裏面】 

人には才能が与えられている。そして自分の義務として、それを最大化しなければいけない。 

ジョーン・サザーランド 

One is just given a talent, and it's one's duty to make the most of it. 

Joan Sutherland 

 

 

 

 

【表面】 

信仰心と芸術は共通点がたくさんある。両方とも、知識や意識の、その下の深いところに存在するものだ。 

(作曲家のことや、あるいは指揮者としての仕事を理解するために、世界中の宗教について本を読む理由を聞かれて) 

シモーネ・ヤング 

and / and / are / art / common / conscious / conscious / deeper / exist / faith / greatly / have / in / in / knowledge / mind / than / that / the / the / the / they / things 

Simone Young 

【裏面】 

信仰心と芸術は共通点がたくさんある。両方とも、知識や意識の、その下の深いところに存在するものだ。 

(作曲家のことや、あるいは指揮者としての仕事を理解するために、世界中の宗教について本を読む理由を聞かれて) 

シモーネ・ヤング 

Faith and art have greatly in common; they are the things that exist deeper than in the conscious knowledge and the conscious mind. 

Simone Young 

 

 

 

 

【表面】 

両親がそんなに音楽に関わっていなかったことは、私にはある意味良かった。なぜならお陰で、私自身の、私だけのものをもつことができたからだ。 

ロード 

and / because / fact / good / had / I / involved / in / it / kind / meant / music / my / of / parents / personal / private / really / something / that / that / that / the / was / was / weren't             .  

Lorde 

【裏面】 

両親がそんなに音楽に関わっていなかったことは、私にはある意味良かった。なぜならお陰で、私自身の、私だけのものをもつことができたからだ。 

ロード 

The fact that my parents weren't really involved in music was kind of good, because it meant that I had something that was private and personal.  

Lorde 

 

 

 

 

【表面】 

マペッツの成功の大切な要因は、彼らが完璧じゃないということ。そこにすごく共感できるんだと思う。 

ブレット・マッケンジー  

and / elements / incredibly / is / key / makes / Muppets / not / one / of / of / perfect / relatable / success / that / that / the / the / them / they're 

Bret McKenzie 

【裏面】 

マペッツの成功の大切な要因は、彼らが完璧じゃないということ。そこにすごく共感できるんだと思う。 

ブレット・マッケンジー  

One of the key elements of the Muppets success, is that they're not perfect. And that makes them incredibly relatable. 

Bret McKenzie 

 

 

 

【表面】 

インスピレーションを働かせたり夢を育むことは素晴らしいことだ。でものめり込みすぎて周りの世界と切り離されてしまった時、それは周りに対し手荒な行動となってしまう。 

キンブラ 

a / and / around / becomes / both / but / can / cultivate / disconnect / dream / focused / happen / I / inspire / it's / of / on / on / one / one / one / so / that / them / them / the / they / thing / think / to / touch / what / when / wonderful / world 

Kimbra 

【裏面】 

インスピレーションを働かせたり夢を育むことは素晴らしいことだ。でものめり込みすぎて周りの世界と切り離されてしまった時、それは周りに対し手荒な行動となってしまう。 

キンブラ 

It's wonderful to inspire and cultivate a dream, but I think both one of them touch on what can happen when one becomes so focused on one thing that they disconnect the world around them. 

Kimbra 

 

 

 

 

【表面】 

今34歳になったくらいだけれど、10歳の時の夢は忘れていないわ 

(当時は暗い人生だったと振り返りつつ) 

シーア 

a / about / but / dream / I'm / I'm / just / living / of / old / on / still / ten / 34 / year 

Sia Furler 

【裏面】 

今34歳になったくらいだけれど、10歳の時の夢は忘れていないわ 

(当時は暗い人生だったと振り返りつつ) 

シーア 

I'm just about 34, but I'm (still) living on a dream of ten year old. 

Sia Furler 

 

 

 

 

【表面】 

私は演奏する時は、毎回すべての音符を吟味する。音符はその都度作り出されるべきものであり、いつもそこにあるわけではない。 

バリー・タックウェル 

approach / be / every / every / has / I / I / it's / MADE / not / note / notes / play / there / time / to 

Barry Tuckwell 

【裏面】 

私は演奏する時は、毎回すべての音符を吟味する。音符はその都度作り出されるべきものであり、いつもそこにあるわけではない。 

バリー・タックウェル 

Every time I play I approach notes; every note has to be MADE, it's not there. 

Barry Tuckwell 

 

 

 

 

【表面】 

私達は、芸術面でも商業面でも、常に最高の状態を保つ。 

メルボルン交響楽団 

and / are / artistically / be / best / can / commercially / the / we / we 

Value of Excellence, Melbourne Symphony Orchestra 

【裏面】 

私達は、芸術面でも商業面でも、常に最高の状態を保つ。 

メルボルン交響楽団 

We are the best we can be, artistically and commercially. 

Value of Excellence, Melbourne Symphony Orchestra