2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧
本番が始まった。キチンとした開始の合図はなく、ドラムが、切れ目なくロックのリズムを拡散し始める。キーボードが、ささやくようなサウンドを重ねる。パーカッションが、前のめりのアクセントを効かせ、クイーカのこするような音に乗る。ベースが、オステ…
もちろん、キース・ジャレットはチャールズ・ロイド・バンドのメンバーのうちの1人、という世間の見方ではあるものの、彼の優れたインプロヴァイゼーションにより、個人としても優れたジャズミュージシャンであると世間は見るようになった。そしてどこのバ…
数ヶ月の内に、キースは音楽活動の日の当たる場所に活路を見出していた。アート・ブレイキーのバンドがこれまでのジャズの代弁者あったとすると、チャールズ・ロイド・カルテットは時代、すなわち、懐の深さを示す幸福感あふれる雰囲気や、ヒッピーの色とり…
2.ジャズへと向かう3つのステップ: アート・ブレイキー、チャールズ・ロイド、マイルス・デイヴィス ミュージシャン達がニューヨークに望むもの、それは夢の実現。ミュージシャン達をニューヨークで待ち受けるもの、それはこんな現実「ジャズミュージシ…
<18頁写真脚注> スタン・ケントンクリニックにて(1961年、キース・ジャレット16歳)。気鋭の若手ミュージシャンが集まるワークショップ(原画提供:ジェイミー・エバーソルド) キース・ジャレットは16歳でエマウス・ハイスクールの卒業資格を取得(飛び…
このプログラムにはジャズはまだあがっていない。このピアノの「神童」が将来どうなってゆくか、そのカギは過去の音楽、すなわちクラシック音楽にあった。もっと言えば、世間をあっと言わせたのが、1988年のこと。この名ジャズピアニストにして、フリーソロ…